【安全対策】ナットチェッカーは『経費』ではなく『信用資産』。脱輪事故リスクと導入コストを解説

ナットチェッカーを“経費”でなく“信用資産”と捉え、経営者、安全管理の担当者が今知るべき確率を公開。
導入:安全対策=「経費」ではなく「信用資産」です。
「安全対策は経費だ」と考えていませんか?
しかし実際には、“安全”を怠ることこそが最大の経費です。
現代は事故が起きれば、必ずどこかのカメラに録画され、数時間後にはネットにアップロードされてしまいます。
そんな時代に、世間が注目しやすいタイヤ脱落事故を起こせばすぐに会社が判明してしまいます。
ナットチェッカーは、そんな事故を未然に防ぐ保険です。
本記事では、脱輪事故のリスクを可視化し、導入効果を具体的なコストで解説します。
I. 年間約140件のタイヤ脱落事故

1. 140件の脱輪事故の裏に潜む「42,000件のヒヤリ」
国交省報告によると、年間約140件の重大な脱輪事故が発生。
ハインリッヒの法則に基づくと、その背後には次のような構造があります。
- 重大な事故・災害:140件
- 軽微なトラブル :4,060件
- ヒヤリ・ハット :42,000件
つまり、“ナットの緩みかけ”は毎日100件以上発生している計算。
事故は、小さなエラーが重なったときに起こります。
2. 事故1件あたりの「損害」
大型トラックのタイヤは1本約1ookgあります。
そんなタイヤが人に直撃することで過去には死亡事故も発生しています。
- 修理・賠償だけでなく、行政対応・営業停止・信用低下など、
保険で補えない損失が多数発生。 - 脱輪事故1件の修理費などの平均損害額は 約400〜800万円。
- 更に社会的信用の失墜や受注減少による営業損失を考慮すると更に大きくなります。
脱輪事故1件の平均損害額は 約400〜800万円。
3. 台数あたりの年間事故確率
全国約800万台で年間140件の脱輪事故 → 発生確率0.00175%/年
ヒヤリ・緩み事例などを含めると、実質リスクは30倍の0.0525%と推定されます。
「思ったより低い」と感じたかもしれません。
しかし、この140件は氷山の一角であり、報告ベースの数字です。実際の脱輪事故件数はもっと多いと推定されます。
さらに、100台を10年間で考えると、52.5%の確率で脱輪に関する異常が発生します。
| 台数 | リスク | 今後10年間のリスク |
|---|---|---|
| 10台 | 0.525% | 5.25% |
| 50台 | 2.625% | 26.25% |
| 100台 | 5.25% | 52.5% |
「うちは事故がない」と言える会社は存在しません。
4. 打音点検のリスク
運行前に打音点検はされていると思いますが、打音点検はドライバーの経験や勘に依存し、点検精度にバラつきが生じます。
さらに、初期のわずかなナットの緩みを打音だけで判断するのは非常に困難です。
今、「うちのドライバーはしっかりと点検をやっている」と、自信を持って言い切れる方は少ないのではないでしょうか。
II. コストで見る“安全”

安全への投資は「経費」ではなく、“信用資産”です。
実際の導入コストを算出します。
1. 導入コスト
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 単価 | 300円 / 個 |
| 1台あたり | 9,000円 / 台 (3軸10輪) |
| 耐久性 | 約2年使用可能 ※地域や使用環境により異なるため |
| 年間コスト | 4,500円 / 台 |
☕ 1台あたり月375円で
「脱輪ゼロの仕組み化」を実現できます。
III. 補助金・助成金で“今すぐ”動く理由
各県トラック協会や組合などで、助成金が利用可能な地域があります。
詳しくは、所属している協会・組合までお問い合わせください。
まとめ:今年の安全対策を『経費』から『信用資産』へ

安全は「費用」ではなく保険であり「信用資産」です。
ナットチェッカーは、タイヤ脱落事故を防ぐ安全装置(インジケーター)です。
安全を”仕組み化”することが、これからは必要です。
